TOP > フィリピン技術協力事業 > 現地レポート(2) > 2

-フィリピン技術協力事業 平成26年度 現地リポート(2)-
(フィリピン安全農畜産業技術普及支援プロジェクト)

No.2:木酢施設設置

 2007年からベンゲット州で行っている活動とは別に、2013年12月よりフィリピン国内でベンゲット州以外の14州を対象に新しいプロジェクトがスタートし、林田俊哉君が新プロジェクト現地調整員に就任しています。

 現在ベンゲット州で活動している古屋君とは別の視点で、林田君からもフィリピン現地の様子をレポートします。(平成26年度分)


5月2日(金)にバタンガス州リパシティの農業省地域局4A施設内に木酢プラントを設置しましたので、今回はその模様をお伝えします。

当プロジェクトでは3月にバタンガス州でセミナーを開催しましたが、その炭・木酢液の効果に興味を持った農業省が当プロジェクトにリクエストをしたことで炭・木酢液製造施設の設置が実現しました。当日はケソン州ドローレス町の農政課担当も訪れ、建設風景を視察しました。今後同町にも建設設置の計画があり、今回はその施設設置前の良い準備になったと思います。

当日は天気にも恵まれ、晴天の中、朝9時ころから建設を開始しました。参加者で手順を確認しながら、手際よく進み、昼前には設置が完了。午後は新しく建設した施設を使って、実際に木酢液の抽出を実践しました。マンゴーの木を炭焼きの材料として使い、木酢液もしっかり採ることが出来ました。

1:ドラム缶を使った炭窯つくり
2:ドラム缶窯は煙突側を若干低く


3:建設風景
4:約2時間で完成

5:口焚きの様子
6:木酢液抽出

木酢液は抽出後、少なくとも6ヵ月は寝かせる必要があります。根気と我慢のいる作業ですが、ベンゲット州以外の地域でも普及の第一歩を踏み出したと思います。
リパシティはマニラから車で1時間半ほどとそれほど遠くはないので、私たちプロジェクトスタッフも定期的に訪問し、状況を観察していきたいと思います。

今回視察に訪れたドローレス町は6月にも同様の施設を設置したいと言っており、当プロジェクトでも出来る限りのお手伝いをさせていただくつもりです。


Copy Right 公益社団法人国際農業者交流協会