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-フィリピン技術協力事業 現地リポート-

No.30:ベンゲット州試験圃場に
炭・木酢施設が設置される


 こんにちは、中島です。日本では新緑が美しい良い季節だと思いますが、こちらは夏の真っただ中で暑いです。

 ちょっと古い話になりますが、州の農業試験場の一角に炭・木酢施設が先月(H21.3月)設置されました。これがラ・トリニダッド町に設置された3つ目のプラントで、コンポストセンターに設置した1号機と同じ型です(2号機については次の機会に報告します)。

ベンゲット州試験圃場に設置した炭・木酢施設

 以前から、州の試験場のスタッフが木酢の効果に興味を持ち、「ここの試験場でも木酢を生産し、農産物への効果を検証したい」と考えていました。

 さらにラ・トリニダッド町で生産された木酢利用が各地で始まってきたこともあり、今回ベンゲット州から私たちのプロジェクトに対し、「施設を設置して欲しい」と要請されたのです。

 隣町のツブライで自力で設置した炭・木酢プラント(4号機)と、ベンゲット州以外で作った2基もあわせると、横森さん指導による炭・木酢プラントが、すでに6基設置されたことになります。このようにフィリピンにおける炭・木酢の生産と利用は確実に広まっています。

横森氏の指導で炭化・木酢抽出作業を行う。

 設置完了後、横森さんの指導の下で、炭化・木酢抽出が行なわれました。材料はココナッツの皮です。ココナッツの皮は、木材ほど中が詰まっていないため、焚き口の火をよく監視して消えてしまわないようにしなくてはいけません。横森さんはこのようなことを州試験場のスタッフに指導しました。翌朝チェックすると約20リットルの木酢が取れていました。成功です。

 次回は、州試験場スタッフが、圃場の一部を割いて横森さんの技術を用いた土づくり、野菜の生産のデモを自ら行なうことになりました。そこでは抽出された木酢や炭を用いてコンポスト作りや野菜生産のデモンストレーションを行なっていく予定です。

 こうして、ラ・トリニダッド町で始まった『土づくり・環境保全型野菜づくり技術』は、州政府によってベンゲット州全体に普及させることが可能になりました。 既にツブライ、アトック、カバヤン、イトゴン、ブギアスなど周辺の自治体からも横森さんへ指導の要請がありますし、プロジェクトが実施する研修へ地元農民を派遣する計画などもあります。 私はこの技術がさらに広く早く普及していくことを願っています。


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