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-フィリピン技術協力事業 現地リポート-

No.16:ラ・トリニダッド町フェリー課長が来日

 フィリピン草の根技術協力事業の協力者であるラ・トリニダッド町のフェリー農務課長がブロジェクト参加希望者の日本での研修状況を把握するために、横森主任技術指導員の招待で6月19日から25日まで来日し、NPO法人八ヶ岳環境保全型農業国際研修協会の研修先を視察しました。

 フェリー課長は、本会が実施する環境保全型野菜生産プロジェクトをフィリピン側で支える大黒柱的存在です。このプロジェクトの参加希望青年を日本で研修させるための選考、送出しを行なう責任者でもあります。

 6月22、23日の両日に亘り、それぞれ研修実施状況や生活・健康状態などを詳しく見聞していました。来日当初は日本語のコミュニケーションに苦労していましたが、言葉のハンデを勘のよさと意欲でカバーして順調に研修に取組んでおり、最近は日本語で話しをすることが多くなったといいます。彼らはいずれも能力、意欲が高く、熱心に取組んでいると高い評価を受け、フェリー課長もたいそう満足した様子でした。青年たちも課長の訪問で元気を増し、残りの研修を悔いのないように気持ちを新たにしていました。

研修先青野勝さんのお宅で。前列左から2人目がフェリー課長。 研修先横森利明さんのお宅で。前列右端がフェリー課長。


 23日午後には、佐久市臼田地区にある堆肥製産センターを視察されました。ラ・トリニダッド町には野菜集散市場(トレーディングポスト)があり、町当局はここから毎日大量に排出される野菜屑の処理に頭を痛めています。臼田地区のセンターは家庭の生ごみ、畜産農家の厩肥などを堆肥化する施設です。材料の収集方法、堆肥化のプロセス、堆肥の販売、コスト負担等について熱心に観察、質問していました。

 24日に本会事務所にて伊藤常務、坂元部長と今後のプロジェクトの進め方などについての打合せを行なった後、25日に成田空港から帰国しました。

佐久市堆肥製産センターにて。 国際農業者交流協会にて。

 フェリー課長の日本訪問は、草の根事業を進める上で双方に大きい成果があったと思われます。また、同町が検討しているトレーディングポスト廃棄物対策についても貴重な情報を提供できました。課長を日本へ招待していただいた横森正樹主任技術指導員、対応していただいた研修先の皆さん、NPO法人の菊池会長に心からお礼申し上げます。

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