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収穫物

〜報告書から〜


1年間のヨーロッパ研修を終えたH15研修生のレポートから抜粋した印象的な文章を掲載します。
この海外研修が彼らにもたらしたものは何か、思い悩んだ事、素晴らしい仲間との出会い、 別れ、額に汗して働いたヨーロッパの土の上で成長したたくましい姿が目に浮かびます。




仕事の精神
何か仕事を一つでも手を抜いて困るのは人間ではなく動物たちの方なのである。なので、 一つ一つきちんと作業しなくてはならない。
(デンマーク/酪農)
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待っているだけでは仕事は与えられない。待っているだけでは誰も話しかけてくれない。 待っていても誰も助けてくれない。自分から歩き出さなれば距離は縮まらない。その代わり 自ら行動する勇気を持ったなら、世界は確実に広がる。
(ドイツ/花卉)
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スイスのような酪農は、日本ではムズかしいのは解る。ただ私はバランスだと思う。利益と自然と動物。 そのどれかが飛びぬけてもダメだと思う。今の日本はアメリカに近く、利益ばかり飛びぬけいている。 それでもうまく経営できない人もいる。酪農はやり方、考え方1つでうまくも悪くもなる。面白い仕事だ。
(スイス/複合)
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この研修で大事なことは、自分の要求を満足させる事ではなく、それぞれの配属先の農家に従って与えられた 仕事を出来るだけ楽しんでこなすこと、つまり、厳しい仕事であれ、楽な仕事であれ、与えられたその仕事で満足し、 望まれる分の仕事をこなすことだと私は思いました。
(スイス/複合)



尊敬
経営者は、いわゆるマネージャーとしての経営者を理想とはせず、経営者も労働者と一緒に働くべきだとの考え をもつ。同時に、労働者、そして本人のためにも快適な空間をつくることも大切にしている。 トマトのあくで汚れた手を持ち、労働者と一緒に休憩をとり雑談をする経営者に労働者が好感をいだき、 本農場を居心地の良い場所だと感じていることは、実際に耳にすることもできたし、 毎年やってくる季節労働者を含め、本農場から去る労働者が少ないということからもうかがえる。
(オランダ/施設野菜)
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口は悪いし毎日たくさんの仕事をさせられたけど、本当はとても優しくて、怒りや悲しみをぶつけても 大きな心で受け止めてくれました。「農場主に頼りにされたい」この思いが私の原動力でした。 この1年誰よりも一緒にいる時間が長かった農場主。たくさんの思い出を共有することができました。 この人の研修生で本当に良かった。
(ドイツ/酪農)
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2004年12月26日にスマトラ沖地震があり約20万人の方が亡くなりました。 オランダにある2つの市場より「花を提供して下さい、セリに掛けそのお金を募金として南アジアに贈りたい」 という提案があり約30万ユーロ集まったそうです。オランダは募金大国で、 募金にはお金を惜しまないすばらしい国だと思いました。
(オランダ/花卉)



テクニック
緑パプリカの収穫は難しい。トマトの頃は色だけ見ていればよかったが、今度は全部緑である。 大きさと、固さと、パプリカのツヤを見て収穫する。最初は全く分からなかった。言われた通りの大きさの物を収穫したら 柔らかすぎると言われ、固い物にしたら小さいと言われ、固く大きい物にしたらツヤがないと言われ、 何が何なのか分からなかった。しかし慣れてくると手が勝手に動き、感覚で分かるようになってきた。
(オランダ/施設野菜)
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注文がくる度にくさった外葉を取り除き出荷される。そこまでしなければ冬期にスイス産の野菜は食べられない。 長くて四月まで(初ものがでるまで)この仕事は続く。そこまでしてでも食糧を他国に頼らないようにする。 それこそがスイスのやり方、考え方、農業の素晴らしさだと思った。完全自給は無理だがやれるだけやる。 それを消費者は理解し支持するのだ。
(スイス/野菜)
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農場主と息子は冬の間ガレージでまず機械の故障を確認するためにばらした。 トラクターでいえば前と後ろを離しそしてギアからなにまで全部分解した。そして故障したところを直し、 次にその機械をどうすればここの農家に合う効率の良いものになるか考え、溶接したりしていた。 見ていても日に日に機械がたくましくなっていくのが分かりこれを使って作業しているのを早く見たいと思った。 日本であれば金を出してしまうところを考え、そしていろいろ挑戦している。本当にすごいと思うし、 これは見習わなければいけないところだと思う。
(スイス/複合)
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チーズ工場の見学や牛乳・乳製品製造を日々の仕事として過ごしてきた1年は、すごく充実していました。 言葉はやはり大切ですが、なによりも技術というのは国を越えても通用するという自信持つことができました。
(スイス/乳加工)



出会い
文化や価値観の違いで、うまくいかないときもあったけれど、生まれた国が違うからしょうがないと思うのではなく、 お互いがその国のことを知ろうとし、理解しあうことで、とてもよい関係を築くことができた。
(オランダ/花卉)
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ライラック栽培は本当に重労働で大変な仕事だと思います。だからこそ高価で美しく香り豊かな花を咲かせることができるのだと 思います。そしてライラックを育てている周辺の景色は絶句する程美しく、駄目になりそうな時でも、 その景色を見るたびに明日からがんばろうという気持ちにさせてくれました。
(オランダ/花卉)
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(同僚に対して…) 私はあなた達と出会えてよかった。 私の研修で得たかけがえのないそして忘れられようもない目に見えないもの。 それでも私は手に入れ、日本に持ち帰る。
(スイス/野菜)
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海外生活の間、周りに仲間がいるという事は、本当に心強いものだと実感しました。 私は農業という1つのテーマで偶然に集まったこの仲間達と、この先何年・何十年と付き合っていきたいです。
(オランダ/酪農)



文化
私は日本農業の環境共生的な存在の仕方、家族経営の温かみに惹かれていた。しかし、 オランダではビジネスとしての新たな魅力も見出せたと思う。オランダではどの家庭にも花や鉢が飾ってあり、 庭のある家は常に綺麗に整えられている。しかしハンガリー研修生に言わせれば、ハンガリーの家庭にはもっとたくさんの 植物が置いてあるという。日本では花束と言うとまだ贈り物の印象が強いが、ヨーロッパのように日常的に家に飾る文化が訪れる 日も遠くないと思う。
(オランダ/花卉)
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世界には60億人の人がいて国境で分けられた大地と海がある。外国人とは何だろう?外国とは何だろう? 世界主義、世界国家といった考え方もあるが世界は1つではない、同じでもない。
(オランダ/施設野菜)



意気込み
この研修はただひとつの通過点に過ぎない。日本に帰ってからが勝負だと思う。 いったい何をするのか全然検討もつかないけれど、ここでの生活が意味があったかどうかは日本の日常の生活に見えると思う。
(スイス/複合)
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世界各国に農業者がいる―。「世界の農業」というものをふと考えて、少し視野が広がったと思います。 酪農分野だけでなく、他の農業についても「日本産の〜だ」と生産者と消費者が胸を張って誇れるものにしてほしい。
(デンマーク/酪農)
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10年から20年くらいをめどに夢に向かいたいと思う。何事も急いでやれば良い仕事はできないし多くの物を失うかも知れない。 かといって遅すぎれば爺さんになっても夢の現実は不可能だろう。何より幸せな家庭あってこその農業だと思うので、 家族と良く話し合って今後歩む道を決めてゆきたい。
(ドイツ/酪農)

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